医療関連の仕事と言われて、あなたは何が思い浮かびますか?
私は真っ先に医者という仕事が思い浮かびます。もちろん医療の世界にいるのは医者だけではないし、医者だけでは成立しない世界です。ですが、何となく一番に思い浮かぶのは医者で、次が看護師、その次が薬剤師、最後に医療事務という順序で脳裏に浮かびます。
他にもたくさんの関連仕事はあるだろうし、聞けばわかるようなものが多いと思いますが、実際は聞かなければ思い出せないものや、聞いても「何それ」というようなものも多く存在していると思います。
そんな中、医療関連の資格にどんなものがあるのかというのに興味が湧き、詳しく調べてみました。今回はそこで知った、珍しい国家資格についてお話をしたいと思います。
医療関連の国家資格として気になったのが、「介輔」です。実際、介輔という名の資格を知らない人の方が多いのではないでしょうか。
介輔とは、国家資格でありながら試験を受けて取る資格ではありません。国から与えられる資格です。これは戦後沖縄にでき、そして、沖縄以外では与えられなかった資格です。そして、その資格が与えられたのは一度きりだったそうです。
沖縄の医者不足を解消するために国が(当時は沖縄はアメリカの政権下にあったので、当然介輔を与えたのも日本ではなくアメリカだったらしい)衛生兵や医師助手などの医療の経験者に与えた資格のようです。
実際に医者の資格を持っているわけでも、医者の勉強をしたわけでもなく、医療の知識を持ち、医者と同じ医療行為を国に認められた人たちは、以前ドラマにもなったそうです。私は全く知りませんでした。
当時、医者として人々を治療し、助ける仕事に従事していた介輔は「偽医者」と呼ばれていたみたいです。そんな彼らはどんな思いを抱えて人々を救ってきたのか、もし聞けるものなら聞いてみたいと思いました。